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野菜たちの個性や魅力を探り、特性を生かしたおいしい食べ方を見つけよう!

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グリーンアスパラガス

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瑞々しいグリーンが美しいアスパラガスに目がとまりました。そうだ、ベーコン巻き食べよう!ということで、今回はアスパラガスをチョイスしました。(2012/04/18作成)

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品目:アスパラガス asparagus
植物学上の分類:ユリ科クサスギカズラ属
原産地:南ヨーロッパからロシア南部
種類:グリーンアスパラガス
主な産地:長野県、福島県、北海道など
出回り期:通年。旬は春~初夏

ヨーロッパでは紀元前から栽培され、「春を告げる野菜」とされるアスパラガス。
枝葉が出る前の若い茎を食用とする野菜です。グリーンとホワイトがありますが、これは品種ではなく栽培方法によるもの。発芽後に太陽の光を浴びて育ったものがグリーンに、土などをかぶせて軟白栽培したものがホワイトアスパラガスになります。

今ではポピュラーなアスパラガスも日本に伝わったのは江戸時代中期。オランダ人によってもたらされましたが当初は枝葉を観賞するものだったとか。食用となったのは明治以降。北海道開拓使がアメリカから食用アスパラガスの種子を導入し、大正12年に北海道で本格的な栽培(缶詰め用のホワイトアスパラガス)が始まりました。
つまり、初期のアスパラガスはホワイトが主流だったのですね。グリーンアスパラガスはもう少し遅く、昭和40年頃に普及しました。
一口にグリーンアスパラガスといってもその品種は多々あり、代表的なものにはウェルカム、グリーンタワーなどがあります。いちごのように店頭で品種まで表示されているわけではないので、あまり知られていないかもしれません。
主な産地としては北海道、長野、福島などが挙げられますが、最近ではアメリカ産、メキシコ産などの輸入ものも増えています。
調理方法はさっと茹でてサラダにしたり、炒め物、グラタンなど。色や姿をそのまま楽しめる料理がおすすめです。
アスパラガスは多年草で一度植えると10年くらいは収穫できるので、家庭菜園にも人気があるそう。庭のある方は自家調達を試してみるのも楽しいですね。

●栄養素

疲労回復によいというアスパラギン酸(アミノ酸の一種)をはじめ、ビタミンB群、C、β-カロテン、カリウム、葉酸、食物繊維など栄養素を豊富に含む野菜です。野菜の中ではタンパク質と糖質も多く、また、高血圧予防によいとされるルチンも含まれます。

●保存方法

鮮度の劣化が早いので(硬くなってしまう)、買ったらすぐに食べるのがおすすめです。保存する場合は乾燥しないようにラップで包み、冷蔵庫の野菜室で穂先を上に、立てて保存します。

●ひとこと

近頃、巨大なアスパラガスをよく見かけるようになりました。海外のものですが国産に比べ太くて色が濃く、中には長さ30cmもあるようなジャンボなのもあってビックリ!どうやって食べたものか考え込んでしまいますね。
かつて実家の庭にも母の植えたアスパラガスが、毎年初夏にひょろりと曲がった姿を見せていました。なんて貧弱な、とせせら笑っていましたが、庭なき暮らしの今となっては、懐かしい春の記憶のひとつです。

☆ジャンボアスパラ

店頭で見た巨大なアスパラガス(長さ30cmくらい)がどういう種類か知りたくて、アスパラガス、ジャンボで検索したところ、あれ、というくらい素直に「ジャンボアスパラガス」というのがヒットしました。見た目は剛健ですが、やわらかくて食べやすい種類なのだそうです。グリーンのみならず、ホワイトやパープルアスパラガスにもジャンボサイズがあるらしい。また、オーストラリアをはじめとした輸入もの以外に国産もあるらしい。4~5月が収穫期でバターソテーなどが合うようです。うーん、食べてみるべきだった!

☆野菜の進化も加速?

商品開発の世界では、今も昔もいかに他(社)製品との違いを出せるかが課題だと思います。野菜の世界も例外ではないようで、地域特性をアピールしようと各産地が新品種の開発にしのぎを削っているよう。上のコラムにも記したように、アスパラガスも大きさや色、食味などに特徴を求めたものが国産、輸入もの問わずどんどん登場しています。しかもそのサイクルが以前よりずっと早い(ような)。新しい野菜に出会うのはワクワクしますが、のんびり屋の筆者としては、はたしてこの早い流れについていけるのか?少々の不安も…。