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野菜たちの個性や魅力を探り、特性を生かしたおいしい食べ方を見つけよう!

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紅芯大根

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野菜には美しい色を持つものがたくさんあります。今回は赤い大根を取り上げてみました。(2012/12/23作成)

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品目:中国ダイコン
植物学上の分類:アブラナ科ダイコン属
原産地:地中海沿岸、中央アジア、中国西部
品種:紅芯(こうしん)
主な産地:静岡県、神奈川県、茨城県など
出回り期:秋~冬(国産)

紅芯大根は大型の蕪(かぶ)のような丸型で、外見はグリーンと白の一見普通の大根ですが、割ると鮮烈な紅色をしているのが特徴です。中国ダイコンの一つで、華北型(北部)の品種。「心里美」とも呼ばれ、中国ではフルーツ代わりに食べられているのだとか。緻密な肉質で辛さがなく甘みの強い、食べやすい大根です。生でサラダや浅漬けなどにするのに向いています。日本の大根は現在、青首大根をはじめとする白い大根が一般的なため、大根といえば白いイメージですが、大根はもともと表皮も内部の色もバラエティ豊かな野菜。中国ダイコンには紅芯大根をはじめ皮も内部もグリーンの青長(華北型)など多種多様な大根がありますので、見つけたらいろいろな料理を試してみると面白いと思います。

●主な栄養素

デンプンの消化酵素アミラーゼとビタミンCを豊富に含んでいます。紅芯大根の紅色はアントシアニン色素によるものです。

●保存方法

葉付きのものは葉を落とし、切り口をラップで包んで冷蔵庫で保存します。

●ひとこと

変わった野菜を見つけると、にわかに目が輝き後先も考えずに衝動買いしてしまいます(野菜ソムリエの悪いクセ……)。でも、買って帰って、はて、これってどうやって食べるんだろう、などと考えることも多々。情けない話ですが、なかなか野菜博士にはなれないものです。紅芯大根も、あれこれ調べた結果、生で食べる、つまりサラダにするのが一般的なようで、それでも無理矢理切れ端を味噌汁にしてみましたが、やはり色が抜けてしまいました。この大根は、サラダならドレッシング、漬物なら漬け込む調味料(味付け)を工夫して楽しむのがよいようです。

☆中国ダイコン

中国ダイコンは華北型、華南型(南部)、中国小ダイコンの大きく3つの種類に分けられます。紅芯大根は華北型のひとつで、他に円筒形で全体的に緑色を帯びた青長などがあり、華南型には中型で白い、日本の大根に似たエベレスト、アルタリという小ダイコンなどがあります。