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野菜たちの個性や魅力を探り、特性を生かしたおいしい食べ方を見つけよう!

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スナップエンドウ

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春の気配を感じると、生野菜のサラダが食べたくなります。サラダの彩りの定番、赤たまねぎをピックアップしました。(2013/03/03作成)

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品目:エンドウマメ Pea
植物学上の分類:マメ科エンドウ属
原産地:中央アジアから中近東地域
品種:スナップエンドウ(スナックエンドウ)
主な産地:鹿児島県、愛知県、長崎県ほか
出回り期:旬は4~6月

エンドウマメには絹さやのように未熟なものをさやごと食べるものと、グリーンピースのように実を食べるものがありますが、スナップエンドウはグリーンピースを莢ごと食べられるように改良した新しい品種。1970年代にアメリカから導入されました。「スナックエンドウ」とも呼ばれますが、その名称は商品名で農林水産省の呼称は「スナップエンドウ」とされています。
古代エジプトの王墓の副葬品からも発見されたという古い歴史を持つエンドウマメですが、地中海地方と中国で栽培種が発達し、日本には10世紀の頃穀物として伝わったとされています。野菜として伝わったのは江戸時代、普及したのは明治時代以降とされています。 スナップエンドウは比較的新しい品種ですが、近年徐々に生産が増えているようです。さやのシャキシャキとした歯ごたえや、甘みの強いマメが人気の理由でしょうか。
塩茹でやバター炒めなど手軽な調理で食べられることもよいのかもしれません。いずれにしても、爽やかな食感が春を感じさせてくれる野菜の一つといえるでしょう。

●主な栄養素

βカロチンやビタミンB1、ビタミンCが豊富。グリーンピースほどではありませんが、タンパク質も含まれます。

●保存方法

ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。乾燥しやすいので、なるべく早めに使い切りましょう。

●ひとこと

今回は鹿児島県産、長崎県産のスナップエンドウをいただいてみました。なるほど、茹でただけでもマメが甘くてポリポリと食べられる!英語のsnapは辞書を引いてみると「ポキッと折れる」などの訳が出てきますが、まさに「スナック」感覚で食べられる野菜でした。

☆成長過程から完熟まで楽しめるエンドウマメ

エンドウマメは成長過程を楽しめるマメ。まず「豆苗(トウミョウ)」。これはエンドウの若い芽を食するものです。次に「サヤエンドウ」。若いさやを実ごと食べます。そして「グリーンピース」。実が未熟な青いうちに収穫して中の実を食べます。最後に「完熟実」。これは、あんみつや豆大福に使われているあのマメです。現在はさやを食べるもの、グリーンピースのように実を食べるものと用途ごとにさまざまな品種が栽培されていますが、エンドウマメが導入された江戸時代の頃はこのようにして成長段階により使い分けて食べていたのだとか。そういえばエダマメも同様、未熟なマメを食べるもので、成熟すると大豆(ダイズ)になるのでした。若くても、成熟してからもおいしく食べられるマメって優秀な野菜ですね。