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野菜たちの個性や魅力を探り、特性を生かしたおいしい食べ方を見つけよう!

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ホワイトコーン(スイートコーン)

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生で食べられるホワイトコーン。「甘くてジューシー!」を実感しました。(2016/7/18作成)

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品目:トウモロコシ
品種(種類):白色スイートコーン
植物学上の分類:イネ科トウモロコシ属
原産地:メキシコから南アメリカ北部
主な産地:北海道、茨城県、千葉県など
出回り期:6月中旬〜9月中旬

ホワイトコーンはスイートコーンの品種で実の色が白く、甘くてジューシーなのが特徴。雪印種苗が開発した「ピュアホワイト」がよく知られていますが、スーパーや青果店では、白いとうもろこしは単に「ホワイトコーン」の名称で販売されていることが多いため、具体的にどのような品種なのか一見しただけではよくわかりません。

ちなみにピュアホワイト(主に北海道)は甘みが強く皮がやわらかく食べやすいことで人気がありますが、生産する上では黄色種などの花粉がかかると黄色粒が混ざってしまうことがあるため圃場選びが難しいそうです。他の白い品種としては「ホワイトショコラ」(北海道以南でもおいしく育つよう品種改良されたもの)、「シルバーコーン」(タキイ種苗)などがあります。

ところで、最近は「甘い」「やわらかい」「生で食べられる」を謳ったとうもろこしがたくさん登場しています。ピュアホワイト、シルバーコーンもそうです。他の野菜でも、生でかじって「あま〜い!」というのが今や食リポの定番となっていますが、とうもろこしを生で食べたい場合は、やはり「生で食べられる」などの表示(店頭POPやパッケージなど)のあるものを選ぶ方がよいでしょう。そうした品種は、固さや糖度など、生食を前提として作られているからです。

生で食べられるホワイトコーンは色を生かしてサラダのトッピングに。コールスローサラダや冷たいコーンスープ(これは加熱調理しますが)などもおすすめです。

●主な栄養素

主成分は糖質(デンプン)。小麦、米と並ぶ三大穀物の一つです。粒を包む皮はセルロースという食物繊維。ビタミンB1などもバランスよく含みます。

●保存方法

鮮度の低下が早いので、購入したらその日のうちにいただくのがおすすめ。食べ切れない場合は冷蔵庫で立てて保存(または茹でて冷蔵庫で保存)し、早めに食べ切ります。

●ひとこと

それにしても日本人は生食好きですね。刺身、寿司など生で食べることに抵抗がない文化や、生で食べてもあまり弊害がない環境(病原菌が少ない? あらゆる過程で衛生管理が徹底している?)によるのでしょうか。いずれにしても暑い夏、煮炊きに汗せず、新鮮野菜をもりもり食べられるのは幸せなことです。

☆とうもろこしの種類

私たちが普段食べているのは「スイートコーン」といわれる甘味種。1904年に米国から「ゴールデンバンタム」(黄色種)が伝えられ、その後品種改良が重ねられました。糖分が多く初期のものから「スイート」「ウルトラスイート」「スーパースイート」とより甘くやわらかく進化しています。主な種類をまとめてみました。
・ゴールデンバンタム(黄)-1904年に米国から伝わった元祖甘味種
・ハニーバンタム(黄)-スーパースイートの草分け
・ピーターコーン(黄×白)-黄:白=3:1のバイカラー種
・ゴールドラッシュ(黄)-生食も可能。やわらかい
・味来(みらい)(黄)-フルーツのようなとうもろこしのパイオニア
・ホワイトコーン(白)-ピュアホワイト、シルバーコーンなど白色種。生食可能
・ウッディコーン(黄、白、茶紫)-ややもち質の昔懐かしい食感(ワキシーではない)
・ヤング(ベビー)コーン -スイートコーンの若穂(品種ではない)

また、とうもろこしは加工用などに使う下記の種類があります。
ポップ(爆裂)種  -ポップコーン用
フリント(硬粒)種 -食用(粉末)・工業用・飼料用
デント(馬歯)種  -飼料、デンプン(コーンスターチ)、バイオエタノール
ワキシーコーン(もち種)-食品用(コーンスターチ)など
※数は少ないものの在来種として「もちとうもろこし」といわれるものがあります。もちもちしたねばりのある食感が特徴で密かな人気があるそう。「ワキシーコーン」のようですが、「フリントコーン」とする情報もあります。
参考:alic(農畜産業振興機構)ウェブサイトほか

☆ピクニックコーンって何だ?

ネット上で時折見かけるその正体はどうやら「味来」の品種改良型のよう。大きさは一般的なとうもろこしの7割程度(小ぶり)、フルーツのように糖度が高く冷やして食べるとさらに甘みが増すとのこと。それはすごい。が、身近に見当たらない。お取り寄せすればよいのですが、身近に見つけた野菜からトピックを立てることにしているので、出会いを待つことにします。