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野菜たちの個性や魅力を探り、特性を生かしたおいしい食べ方を見つけよう!

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すいか

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梅雨が明けた途端に猛暑!そんな季節に八百屋さんの前を通りかかるとつい目を引かれるのが立派なスイカです。そこで今回は「にっぽんの夏」に欠かせないすいかを取り上げました。(2013/07/21作成)

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品目:スイカ
植物学上の分類:ウリ科スイカ属
原産地:アフリカ南部
主な産地:熊本県、千葉県、山形県など
出回り期:6月~8月


原産地はアフリカ・カラハリ砂漠、と聞くと「こんなにみずみずしい果実がどうして砂漠に実るのだろう」と驚きます。
すいかは実に90%が水分。古い歴史の中では砂漠で飲料として珍重されていたようです。やがてシルクロードから中国に伝わり「西瓜」と呼ばれるようになりました。日本に伝わった時期は諸説ありますが、本格的栽培が始まったのは江戸時代中期といわれています。
スイカの種類は大きさでいえば大玉と小玉、果肉の色は赤と黄色、多くは縞柄ですが、果皮が真っ黒な「でんすけ」などもあります。今回取り上げたのは果肉が赤い小玉のすいか。みずみずしいさくさくとした食感で、まさにうだるような真夏日にのどを潤すのにぴったりでした。
すいかを選ぶときは、皮の色が鮮やかで縞模様がくっきりしているのが熟している目安だとか。昔から、叩くと澄んだ音がするものがよい、ともいわれています。最近はカットして販売されることが多いので、スイカ選びに迷うことはないかもしれませんが、種が熟して黒くなっているのも熟したすいかの目安となるようです。カットしてそのままフルーツとしていただくか、ジュースやサラダにして楽しめます。皮を器にして他のフルーツと合わせたフルーツポンチなどはパーティや来客時などにおすすめ。皮の白い部分は漬物にするとおいしくいただけます。

●主な栄養素

90%が水分ですが、βカロチン、カリウム、ビタミンC、リコピン(赤い色)などを含みます。利尿作用があるといわれています。

●保存方法

丸ごと保存する場合は風通しのよいところに置き、なるべく早く食べ切ります。余った場合はラップを切断面に密着させて包み、冷蔵庫で保存します。

●ひとこと

すいか(大玉)を丸ごと1個買わなくなったなとしみじみ思います。子どもの頃は、よく母親と実家から少し離れた農協(JA)の販売所まで車で買いに出かけたものです。抱えるほどの大きなすいかを2つも3つも買ってトランクに詰め、意気揚々と帰ってみるとトランク内に無残にバクハツしたすいかが…なんてことも、もはや懐かしい思い出です。それはさておき、最近、八百屋さんに小玉すいかよりさらに小さいメロンサイズのすいかを見つけました。ひとり暮らしや二人暮らしには確かにちょうどいい食べ切りサイズ。仕事帰りでもこのくらいなら持ち帰れそう。大きさ命のすいかも、最近は事情が変わっているようです。

☆すいかは果物か野菜か

夏の代表的な「果物」といえば真っ先にその名が挙がるのがすいかでしょう。ところが、実はすいかは「野菜」に分類されています。野菜や果物に関してはいくつかの定義があるのですが、それに基づくとすいかは野菜。そしてこのような野菜は「果実的野菜」といわれます。果実的野菜の仲間には、ほかにいちごやメロンがあります。一方、果実だけれど野菜として扱う「野菜的果実」もあります。これはすだちやかぼす、レモンなどが挙げられます。